梅雨から真夏にかけて、「セットしてもすぐ崩れる」「湿気でベタつく」という悩みを抱えるお客様は非常に多いです。そんな季節に頼れる味方がクールグリース(COOLGREASE)です。夏のスタイリング剤として長年愛され続けるクールグリースの魅力と正しい使い方を、美容師の視点から徹底解説します。あなたのサロンワークにも、毎日のスタイリングにも役立つ情報をお届けします。
目次
クールグリースとは?その特徴と夏に選ばれる理由
クールグリースとは、水溶性のポマードタイプスタイリング剤で、ギャツビーブランドから展開される日本発のロングセラー商品です。1990年代から美容師・理容師を中心に支持を集め、現在もサロンユーザーから一般ユーザーまで幅広く愛用されています。
最大の特徴は「水で簡単に落とせること」と「夏でも快適に使えるセット力」の両立です。油性グリースと異なり、シャンプー1回でスッキリ落とせるため、頭皮への負担が少ない点も美容師から高く評価されています。
特に湿度が70〜80%を超える日本の夏は、スタイリング剤選びが非常に重要です。クールグリースは湿気に強いホールド力を発揮しながら、ベタつきを抑えたナチュラルな仕上がりを実現できます。
なぜ夏のスタイリングにクールグリースが向いているのか
夏場は気温上昇と発汗により、多くのスタイリング剤が崩れやすくなります。一方、クールグリースは水分を含んだ処方設計のため、汗や湿気に対して比較的安定したホールドを保てます。
また、テクスチャーが柔らかく伸びが良いため、少量でも髪全体に均一に馴染ませやすいのがポイントです。朝の忙しい時間帯でも素早くスタイリングできる手軽さは、美容師がお客様にすすめる理由の一つです。
さらに、スタイリング後も指先で簡単に髪型を整え直せる再整髪性は、汗でスタイルが崩れがちな夏に特に重宝されます。一度セットして終わりではなく、外出先でもスタイルを維持できるのは大きな魅力です。
クールグリースの種類と選び方は?
クールグリースシリーズには複数のラインナップがあり、セット力・質感・用途によって使い分けるのが正しい選び方です。主なシリーズは以下の通りです。
- クールグリース G(ジェル):水分多めでウェット感が強く、ツヤのあるスタイルに最適
- クールグリース XX(ダブルエックス):シリーズ最強のセット力を持ち、しっかりホールドしたい方向け
- クールグリース R(レギュラー):バランス型で初めてグリースを使う方にも扱いやすい
- クールグリース P(ポマード):ナチュラルな光沢とセット力を求める方に人気
美容師としてお客様にすすめる際のポイントは、「髪の長さ×スタイルのイメージ×使用シーン」の3軸で考えることです。たとえばビジネスシーンでは適度な光沢感のRやP、休日のカジュアルスタイルにはGのウェット感が映えます。
セット力の目安と選択基準
クールグリースのセット力は商品により異なり、一般的に1(弱)〜10(強)のスケールで比較できます。XXは最強クラスのセット力9〜10相当で、夏の激しい運動や長時間の外出にも対応します。
一方、Gはセット力5〜6程度ながらウェット感・ツヤ感が際立ち、パーマスタイルや束感ウェーブを活かしたスタイリングと非常に相性が良いです。ショートからミディアムまで幅広く使えます。
初めてクールグリースを選ぶ方には、まずレギュラー(R)を試すことをおすすめします。扱いやすさとセット力のバランスが良く、自分のスタイリングに合った量感をつかみやすいからです。
美容師直伝!夏のスタイリング手順とコツ
クールグリースを最大限に活かすには、正しい使い方の手順を知ることが重要です。ここでは美容師が実際にお客様に伝えているスタイリング手順をステップごとに解説します。
基本のスタイリング手順
STEP 1:タオルドライ後、8割程度乾かす
濡れすぎた状態ではグリースが薄まり、セット力が大幅に落ちます。ドライヤーで8割程度まで乾かしてから使うのが美容師の鉄則です。完全乾燥より少し湿り気を残すことで、グリースが馴染みやすくなります。
STEP 2:適量を手のひらに取り、よく伸ばす
クールグリースは500円玉大を目安に取り、両手のひら全体に均一に伸ばします。ここで馴染ませ不足だと、髪に斑(まだら)にのってしまい仕上がりが悪くなります。
STEP 3:根元から毛先へ揉み込む
手のひらで根元から揉み込むようにつけることで、根元から立ち上がりのあるスタイルに仕上がります。毛先だけにつけると浮いた感じになるため、根元→中間→毛先の順番が基本です。
夏ならではのスタイリングテクニック
夏のスタイリングで美容師が特に意識するのは「軽さと持続力の両立」です。グリースをつけすぎるとベタつきや重さが出るため、まず少量から始めて足りなければ足す「少量足し法」を実践しましょう。
また、スタイリング後にドライヤーで軽く風を当てることでセットが固まり、崩れにくくなります。これは多くの美容師が現場で行っているプロのひと手間です。特に梅雨時期の湿気対策として非常に効果的です。
夏のアウトドアシーンでは、外出前に少量のクールグリースを仕上げに重ね付けすることで、汗・湿気による崩れを予防できます。この「二度付けテクニック」は運動部の学生や、野外イベントに参加するお客様から特に喜ばれる方法です。
髪質別・おすすめの使い方は?
クールグリースは髪質によって相性や使い方が異なるため、髪質別のアプローチを知ることが仕上がりの差を生みます。美容師として日々さまざまな髪質と向き合う中で得た知見をまとめました。
細毛・猫っ毛の方へ
細毛の方はグリースの量を通常の半量以下に抑えるのが基本です。つけすぎると髪がペタンコになりやすく、ボリュームが出なくなります。ハイダメージ髪のトリートメント方法も合わせてチェックすると、より健康的な土台が作れます。
おすすめはクールグリース Gの少量使いで、ウェットな束感を活かしたスタイルに仕上げること。毛流れを意識しながら、前から後ろへ一方向にとかすだけでスタイリングが決まります。
太毛・硬毛の方へ
太毛・硬毛の方にはセット力の高いクールグリース XX がおすすめです。しっかり量を取り、根元から毛先まで丁寧に馴染ませることで、ボリュームを抑えたスマートな仕上がりが実現します。
硬毛の方は特にコームを使って丁寧にとかすことが大切です。手ぐしだけでは整いにくいため、ファインコームやスケルトンコームを使いながらシルエットを整えましょう。アメリカンスタイルやクラシックバックのようなセット系スタイルと非常に相性が良いです。
パーマ・ダメージ毛の方へ
パーマ毛やカラーダメージが蓄積した髪には、保湿成分が含まれるクールグリース Gや Rが特に向いています。水溶性処方なのでキューティクルへの負担が比較的少なく、カールを潰さずにスタイリングできます。
パーマスタイルの場合は、髪が少し濡れた状態でグリースを揉み込む「ウェットスタイリング」がより自然なウェーブを引き出せます。パーマ後のホームケア方法と組み合わせることで、スタイルの持ちがさらに向上します。
クールグリースを使う際の注意点とケア方法は?
クールグリースは使いやすいスタイリング剤ですが、正しいケア知識を持つことで頭皮・髪の健康を守りながら長く愛用できます。美容師として必ずお伝えしている注意点を紹介します。
頭皮への影響と正しいシャンプー方法
クールグリースは水溶性のため、通常のシャンプー1〜2回で十分に落とせます。ただし、毎日使い続ける場合は「すすぎ残し」に注意が必要です。グリースが毛穴に蓄積すると、頭皮トラブルの原因になる可能性があります。
おすすめのシャンプー手順は、「お湯でのプレリンス(約1〜2分)→シャンプー→丁寧なすすぎ」の3ステップです。プレリンスでグリースを水で先に乳化させることで、シャンプーの泡立ちが改善し落としやすくなります。週に1〜2回、スカルプケアシャンプーを使うとより清潔な頭皮環境が保てます。
夏場の頭皮ケアとスタイリングの両立
夏は汗や皮脂の分泌量が増えるため、スタイリング剤の使用量を普段より1〜2割減らすことを美容師としてお伝えしています。余分なグリースは頭皮の毛穴を詰まらせるリスクがあるためです。
また、頭皮の日焼けも夏特有のトラブルです。ショートスタイルや分け目がはっきりしているスタイルの場合、スタイリング時に頭皮が直接紫外線にさらされることになります。UVカットスプレーの併用も夏のヘアケアとして取り入れる価値があります。
クールグリースの保管と品質維持
スタイリング剤の品質維持も見落とせないポイントです。クールグリースは直射日光・高温多湿を避けて保管することが基本です。夏場の車内放置は変質の原因になるため絶対に避けましょう。
開封後の使用目安は約1年以内が一般的です。テクスチャーの変化(分離・変色・臭いの変化)があった場合は使用を中止することが大切です。新鮮な状態で使用することで、本来のセット力と仕上がりを最大限に発揮できます。
よくある質問
Q. クールグリースはどのくらいの量を使えば良いですか?
ショートヘアの場合は500円玉大、ミディアムヘアは500円玉〜1円玉2枚分を目安にしてください。最初は少量から始め、足りなければ少しずつ足す「少量足し法」が失敗しないコツです。つけすぎはベタつきや頭皮トラブルの原因になるため、量の加減を覚えることが大切です。
Q. クールグリースは毎日使っても頭皮に問題ありませんか?
水溶性処方のため毎日使用しても比較的頭皮への負担は少ないですが、毎日使う場合は必ず当日中にシャンプーで落とすことが重要です。お湯でのプレリンス(約1〜2分)を行ってからシャンプーすると落としやすくなります。週1〜2回はスカルプケア用シャンプーを使い、頭皮環境を清潔に保つことをおすすめします。
Q. 夏に汗をかいてもスタイルが崩れないようにするにはどうすれば良いですか?
セット力の高いクールグリース XX を選び、スタイリング後にドライヤーで軽く風を当ててセットを固めることが効果的です。また、外出前に少量のグリースを仕上げとして重ね付けする「二度付けテクニック」も崩れ防止に有効です。これにより湿度の高い夏でも朝のスタイルを長時間キープできます。
Q. パーマをかけた髪にクールグリースを使っても大丈夫ですか?
パーマ毛にはクールグリース GまたはRが適しています。水溶性処方のためカールへのダメージが少なく、ウェーブを活かしたスタイリングが可能です。パーマ毛の場合は、タオルドライ後まだ少し湿っている状態でグリースを揉み込む「ウェットスタイリング」が自然なカールを引き出せておすすめです。トリートメントで髪を保湿した上で使うとより効果的です。
Q. クールグリースと他のワックスやジェルとの違いは何ですか?
クールグリースの最大の違いは「水溶性で洗い落としやすい」「再整髪性が高い」という2点です。一般的なワックスは油分を多く含み落としにくい場合がありますが、クールグリースは通常シャンプー1〜2回で落とせます。またジェルのように完全に固まらず、セット後も手で整え直せる柔軟なホールドが特徴で、夏のスタイリングに非常に向いています。
夏のスタイリングをもっと快適に、もっとかっこよくしたいならクールグリースはまさにベストな選択肢です。豊富なラインナップから自分の髪質・スタイルに合った1本を見つけてみてください。美容師としての経験から自信を持っておすすめできる、夏のスタイリングの頼れる相棒です。ぜひこの機会にクールグリースを試してみてください。実際に使ってみることで、その違いを実感していただけるはずです。
関連記事